小学生が扱いやすいアームロボットを目指して
ロボット組み立て&プログラミングがセット
ロボメイツでは、主に小学生~高校生、高専生、大学生が教え合う「リレー型体験学習」方式で、ロボット体験イベントや学校でのロボット授業を実施しています。
近年、小学校や習いごとでもプログラミング教育が行われるようになっていますが、私たちが大切にしているのは、プログラミングに加え「モノづくり体験をすること」です。
ロボメイツのイベントの流れ
- ロボットの役割や構造を知る
- 自分の手でロボットを組み立てる
- ロボットをプログラムによって思い通りに動かす
- 作業目標を達成する
プログラミングと、それにより実際にロボットを動かすという結びつきを体験する上で、モノづくりの一環としてロボットの組み立て作業も重要だと考えています。
開発のきっかけ
現在、ロボメイツ活動でイベントや小学校の授業等で使っているアームロボット教材は、インターネットで公開されている設計データをもとにパーツを製作。神戸市立神戸工科高等学校の生徒たちが量産してくれたものです。
子どもたちは意欲的にロボット組み立てに取り組み、プログラミングや操作を楽しんでくれていますが、イベントを重ねていくうちにさまざまな課題が見えてきました。
- 部品が細かく、小学生が組み立てるには扱いが難しい
- 高校生が量産する際に端材が出る、部品を外した面を整える手間がかかる
そこで、ロボメイツオリジナルロボットを開発することにしました。
現役大学生が開発に着手
開発を手がけるのは、静岡大学の学生・上村さんです。当社が尼崎市立尼崎双星高等学校で行ったロボメイツ活動を機にスタッフに加わり、進学した産業技術短期大学では当社と同大学との産学連携のきっかけを作ってくれました。
その後、静岡大学でもロボット研究に励み、ロボットファクトリーというサークルに所属。ロボメイツオリジナルロボットを開発してくれることになりました。
設計のポイントは2つ
- 小学生が組み立てやすい
- 高校生が量産しやすい
補助パーツで組み立てやすく
「部品が細かく、小学生が組み立てるには扱いが難しい」という課題に対し、小さな部品を補助パーツで包み、大きくして組み立てやすくするアイデアで解決しようと試作中です。
ほかにも、組み立て工程に欠かせない「ネジ回し」も課題です。子どもが手を動かしトライ&エラーをする体験を大切にしつつ、難易度を調整しようと工夫を重ねています。
材料ロスと手間を減らす
「高校生が量産する際に端材が出る、部品を外した面を整える手間がかかる」という課題の要因は、部品に型を付けるサポート材です。パーツができてサポート材を外すと、外した部分は不要となり、無駄が生じます。また、外した面をきれいに整える手間もかかります。上村さんは、このサポート材問題を解決する設計にも取り組んでいます。
「制約がある方が燃える!」研究者魂
当社代表の畠中との打ち合わせで、上村さんは「これはどうしたいですか?」とさまざまな角度からヒアリングしてくれました。
イベントで持ち運べる大きさや予算、設備等の条件もありますが、「制約がある方が考えやすいです」と研究者魂が燃えているようです。
下の写真は開発中のロボットです。さてどんなオリジナルロボットができるのか、期待がふくらみます!