活動レポート

愛知県から小学4年生がロボメイツ体験学習に来訪

先月、愛知県名古屋市から、一人の小学生が「ロボット体験をしたい」と尼崎までやってきました。ロボットやモノづくりに興味をもつRくんの知的好奇心と行動力、情熱に、大学教授や高校の先生も協力してくださることになりました。そして「ロボメイツ特別体験学習」を実施しました。

きっかけは1本の電話

5月のある日、電話がかかってきました。
「ホームページを見ました。ロボット体験イベントについて、お伺いしたいことがあります」。
学校や企業ではなく個人の方から。動くものや工作が好きな小学4年生のお子さんをお持ちの保護者の方でした。

お子さんのRくんは小学1年生のころから毎年のように自分でテーマを立てて、さまざまな研究や実験、工作を行ってきたそうです。
ホームページを検索してロボメイツを知り、ロボット体験をしたい、とのこと。
ロボメイツを運営する株式会社エアグラウンド代表の畠中は、興味を持ってくれたことをうれしく思い、また、わざわざ名古屋から尼崎まで来たいとのRくん親子に並々ならぬ情熱を感じて来訪を歓迎しました。

大学教授、高校の先生も協力

ロボメイツの活動に協力いただいている産業技術短期大学の二井見博文教授、神戸市立神戸工科高等学校の恒松良太先生にお願いしたところ、お忙しい中にも関わらず、特別に講師役を務めてくださることに。6月下旬、同大学のロボット工学実験室で「ロボメイツ特別体験学習」を実施することができました。

  1. 導入 ロボット動画視聴など(ロボメイツ 畠中)
  2. 恒松先生によるアームロボット組み立て操作体験
  3. 二井見教授によるロボット体験(マイコンカー)

導入 ロボット動画視聴など

特別体験学習の初めは、ロボメイツの畠中が導入として体験の流れや産業用ロボットについて話し、ロボットの動画を上映しました。Rくんは医療用の役に立つロボットに関心があるとのこと。動画では医療用ロボットを紹介しており、真剣な表情で見入っていました。

 

恒松先生によるアームロボット組み立て操作体験

次は、神戸工科高校の恒松先生のご指導によるアームロボット組み立て操作体験です。ロボメイツの活動の一環で同校の生徒さんが作った新しいアームロボット教材を用いて、Rくんは組み立てからマイクロビットでのプログラミング、操作まで行いました。

「ブロックを積み上げる小さい動作が難しかった」としつつも、「アームロボットを通して機械、電気、制御について学んだ。楽しかったのは、ロボットを一から組み立て、自分の好きなように動いたこと」とRくん。

畠中は、「動画で見せた医療用ロボットはアームの先がピンセットのようになっていて、ものをつかむなどの動きをしていた。恒松先生に教わったアームロボットも先端が同じような形状でものをつまめることから、実際に働くロボットと自分の操作体験とを関連付けてもらえたのでは」と話しました。

二井見教授によるロボット体験(マイコンカー)

最後は、産技短大の二井見教授のご指導によるロボット体験です。ロボット工学実験室にあるさまざまなロボットをRくんに見せて、どれを作りたいか選んでもらいました。選んだのはマイコンカーで、CADでの設計や、材料を切るなどの加工、組み立てといった工作を行いました。

Rくんは、「マイクロビットがプラスチックの板と板の間に入らなかったので、機械を使ってプラスチックを切った。いろんな道具を使ってネジをはめたり外したりするのが大変だった」と振り返りました。

体験学習を終えて

体験学習を終えて、「二井見先生の部屋はいろんな工具や機械があり、何体もロボットがいて、おもちゃ工場みたい。先生の仕事もすごいと思った」とRくん。「一日ぼくのために準備してくれた畠中さんのおかげです」とのお礼も伝えてくれました。

保護者の方からはとても丁寧なお礼状をいただき、帰りのご様子や体験の感想についてお伝えいただきました。おみやげとしてお渡ししたパクパクハンドを気に入ってくれたようで、帰りにずっと遊んでくれたとのことでした。
また、さまざまな角度からのご感想や、達成感、満足感、目をキラキラしながら話してくれるといったお言葉の数々に、畠中は、「ロボメイツとして初めての試みだったけれども、訪問をお受けし、体験学習を行ってよかった。Rくんの今後にこの経験が役立てられたら」と話しました。