ロボットの種類

サービスロボット

サービスロボットとは、主に人間が行う動作や作業を支援するロボットのことです。具体的な構造的定義は決められていませんが、教えた動作を繰り返し行う産業用ロボットとは異なり、音声対話や画像認識によって人間とコミュニケーションを取ったり、日常生活のサポートをしてくれたりします。
サービスロボットと産業用ロボットとの大きな違いは働く場所です。人間近くで動作するため、安全性が重視されます。

一番身近なサービスロボットとして、お掃除ロボットがあります。最近では、主に公共施設や会社の受付、飲食店やショッピングセンター、ホテル、一般家庭にもサービスロボットが導入され、清掃、接客、警備、運搬、介護などのサービスを行っています。

屋内用ロボット

医療ロボット

ロボット技術を活用して医療業務を支援するロボットを「医療ロボット」といいます。医療ロボットは「手術支援ロボット」と「調剤支援ロボット」の大きく2つに分けられます。

「手術支援ロボット」は、医師がモニターに映し出される3D画像を見ながら、コントローラを使ってロボットの手を動かし、手術を補助するロボットです。
「調剤支援ロボット」とは、薬品の選択・秤量・調合・配分・分包などの作業を自動で行うことができるロボットです。

屋内用ロボット_医療ロボット

人工知能内蔵家電

人工知能内蔵家電で真っ先に思いつくのが、「ロボット掃除機」ではないでしょうか。部屋を行ったり来たりしながら、小まめに動き、部屋をきれいに掃除してくれます。

そのほかにも、保温時に発生しがちなニオイ・黄ばみ・パサつきなどを抑え、保温したごはんのおいしさを保つAI搭載の炊飯器や、洗濯物の量や種類によって洗剤や柔軟剤を自動投入して、乾燥まで仕上げてくれる洗濯機、洗濯物を畳んでくれる全自動洗濯物折畳みロボットなどがあります。

屋内用ロボット_人工知能内蔵家電

コミュニケーションロボット

コミュニケーションロボットは、言葉や身振り手振りなどの動作で人とコミュニケーションを取れるロボットのことです。いかにもロボットな風貌をしたものから、かわいいぬいぐるみの商品まで、様々な製品が存在しています。

コミュニケーションロボットは、介護の現場で多く導入され、要介護者のコミュニケーション不足の解消や、癒やし、認知症対策、介護職員に代わってレクリエーションの司会進行などを行っています。

屋内用ロボット_コミュニケーションロボット

屋外用ロボット

農業用ロボット

農業分野において、ありとあらゆる場面で活躍するロボットのことです。
野菜や穀物の種まき、雑草除去、水と肥料やり、植え替え、刈り入れ、運搬、選別、箱詰めなどの作業を行うことができ、農業の効率化と、従事者の不足を補うロボットです。

ロボットの活用によって労働力の改善が期待され、さまざまなメーカーで開発が進められています。

屋外用ロボット_農業用ロボット

建機ロボット

建機ロボットとは、建設現場で用いられる重機ロボットのことです。
操縦者が搭乗せずに作業を行うことができ、建設における作業の自動化などに貢献することができます。

足場の設置やコンクリート打設、壁塗り、重量物の搬送など、危険な作業や単純で画一的な作業などを人間の代わりに行ったり、内装工事を行うロボットなど、さまざまな種類が開発されています。

屋外用ロボット_建機ロボット

運搬用ロボット

動き回ることを主目的としたロボットです。移動用ロボットには、いろいろな状況の路面を自在に動き回る脚や車、自己の位置を知るためのセンサ、どのように目的地へ近づいていくかを考える知能が要求されます。

原子炉内の保守点検ロボット、海洋開発ロボット、宇宙探査ロボット、工場内での搬送ロボット、一般のサービスロボットなどが実用化されています。

屋外用ロボット_運搬ロボット

ロボットスーツ

ロボットスーツとは、人体に装着される電動アクチュエーターや人工筋肉などの動力を用いた、外骨格型、あるいは衣服型の装置のことです。

身体が不自由な人の動きを助ける「福祉用」、機能の回復を促進する「医療用」、重作業を行う作業者や介護支援者を助ける「作業用」、災害時のがれき撤去などに用いる「災害救助用」、そして重い荷物を背負って動き回ることのできる「軍事用」などがあり、それぞれの分野で開発が進められています。

屋外用ロボット_ロボットスーツ

ドローン

ドローンとは「空を飛ぶことのできるロボットで、人が乗って操縦しない機体」であり、いわゆる「無人航空機」のことです。

現在、ドローンの主な利用目的は、趣味、プロモーション事業としての空撮、測量・調査、農薬散布、インフラ点検、セキュリティ、漁業、災害復旧などが挙げられます。
すでに多くの分野でドローンが利用されていますが、法整備や技術開発が進むと、さらに利用の幅が広がっていくと思われます。

屋外用ロボット_ドローン