産業用ロボット人材育成事業「ロボメイツ」の一環として、2022年度も、尼崎市立尼崎双星高等学校(以下、尼崎双星高校)で出張授業を行いました。
そこでプログラミングやロボット操作、工作を学んだ同校商業学科の3年生26人が、今度は「先生役」となり、尼崎市立上坂部小学校に出向く形でロボット体験授業を実施。10月に行われた2回目の授業では、小学6年生3クラス92人を対象に、プログラミング体験とロボット工作を行いました。
プログラミングの課題は、教材用のモーター付きアームロボットをパソコンのプログラムソフト「スクラッチ」で操作し、ピンポン玉をつかんで運び、計量して箱に詰める作業です。
「(架空の)まんじゅう工房で『みかんまんじゅう』を自動検品、自動箱詰めするアームロボットを導入した。ロボットオペレーターとして、ティーチング(指示)をして生産ラインを構築するミッションをクリアしてほしい」。
ゲーム仕立てのストーリーのもと、小学生は高校生のサポートを受けながら、次々とみかんまんじゅうに見立てたピンポン玉を箱に詰めていきました。
ロボット工作の「パクパクハンド」は、同じ尼崎市内にある産業技術短期大学の二井見博文教授がロボメイツのために開発してくださったオリジナル教材です。
アームロボットの先端でものをつかむ「ハンド」の部分をロボット工作キットにしたもので、小学生が自分で組み立て、ネジを締めて作ります。パクパクハンド本体にペンを差し込み、片手でペンを握り、もう片方の手でひもを引き口を開閉させると、アームロボットの先端の動きが再現される仕組みです。
子どもたちは組み立てた後、開いてブロックをつかんでは積み上げて楽しみました。
授業後に小学生へアンケート調査を実施したところ、「高校生による授業は分かりやすかった」100%、「高校生による授業は楽しかった」98.9%との評価を得ました。高校生側も「小学生が興味を持ってくれたので、教えていてうれしい気持ちになった」など手応えを感じた授業でした。