なぜ、ロボメイツで学校の企業見学をコーディネートするのか?
3年生21人が校外学習でロボットショールームへ
5月8日(水)、神戸市立神戸工科高等学校3年生21人と先生方が、校外学習で川崎重工業株式会社を見学しました。ロボメイツの事業の一環として高校の企業見学をコーディネートしたもので、普段は一般の人が入れない世界的企業のロボットショールームで、高校生たちは貴重な見学体験をしました。
企業と学校、学生を結ぶ活動
株式会社エアグラウンドでは、ロボメイツの事業を始める前から企業と学校、学生を結ぶ活動を行っています。
2019年度には、高校生や大学生と企業取材をして制作する自社メディア「学生がつくるしごと図鑑 ワザカタログ」(冊子、Web)発行や、イベント開催を実施。ものづくりの盛んな尼崎で学校と企業をつなぎ、学生が「地元の会社いいかも」「モノづくりってかっこいい」と目を向けるきっかけになればと、動画やWebサイト制作も含め地元企業の広報・採用サポートを行ってきました。
ロボメイツ開始後、活動が拡大
2021年度のロボット人材育成事業「ロボメイツ」の開始後は、企業が高校の授業に参加する出張講座、学生が企業を訪問して行うインターンシップなどのコーディネート活動に「産業用ロボット」という新たな軸ができ、活動範囲も尼崎から川西、神戸と広がってきました。
詳しくは「ロボメイツとは」
今回、神戸工科高校が川崎重工様の見学を行うことになったのは、同校から当社(株式会社エアグラウンド)へ、企業見学についてご相談をいただいたことがきっかけです。CHERSI(未来ロボティクスエンジニア育成協議会)に参画する川崎重工様が国際ロボット展に出展した際の紹介動画を、当社が制作したご縁から依頼しました。
通常は一般非公開で学校の企業見学も行っていないため、今回の訪問に関しては川崎重工のご担当者様に多大なるご尽力をいただき、特別にご対応いただいて実現しました。
当社のコーディネート内容
- 学校と企業を結ぶ
- 日程等の調整
- 事前授業
- 企業見学当日の同行
①学校と企業を結ぶ、②日程等の調整
学校や企業の担当者様から時期や対象などの希望を伺い、マッチングを実施。日程等の調整を行いました。
③事前授業
今回は企業見学に先立ち、神戸工科高校の生徒に産業用ロボットについての予備知識をもってもらうため、4月26日(金)に事前授業を実施しました。
当社代表の畠中が、産業用ロボットを高校生が理解しやすいよう動画を交えて説明。ロボメイツMAGAZINEに掲載した川崎重工の紹介動画、「高校生&高専生向け国際ロボット展スペシャルムービー」を上映しました。
④企業見学当日の同行
5月8日(水)の企業見学当日は同行し、写真撮影等を行いました。
世界的企業のロボットを特別に見学
事業説明とショールーム見学
企業見学は5月8日(水)、同校の校外学習として川崎重工西神戸工場で行われました。さまざまな分野でモノづくりに取り組む世界的企業のロボットを見られる貴重な機会に、神戸工科高校からは3年生の生徒21人に加え、校長先生をはじめ先生方12人も参加しました。
まず最初に、会議室で30分ほど、担当者の方から同社の事業について説明を受けました。
生徒の感想です。
「(製品の)名前は知っていたが、これを川崎重工が作っていたとは知らなかった。面白かった」「こんなに深い歴史があるとは。技術が先端をいっているのもとてもよくわかった」「世界中に浸透していることに驚いたし、感動した」「質問に丁寧に答えてくれて、とても分かりやすかった」。
一般非公開のショールームでロボット見学
次にショールームへ移動。産業用ロボットのショールームは企業向けのため、通常は一般非公開なのですが、今回は特別に見学させていただきました。ロボットが実際に動く様子などを1時間15分ほど見て、どんな産業用アームロボットがどのように役立っているのか学びました。
自動車のボディの組み立てをはじめ、医療用、荷物の運搬用、人と一緒に働くことを前提に開発されたものなど、さまざまなロボットが展示してありました。
中でも、長さ数メートルもある巨大アームロボットの素早くダイナミックな動きに生徒も先生方も驚いた様子。「第一印象は大迫力。自動車を溶接する機械がとても速く、大きさも自分の想像を軽く超えてきた」との声が聞かれました。
「医療機関などに使われる支援ロボットがあって、本で読んだ世界が来つつある印象」「もっともっと人の命を救っていってほしい」「物流を担当するロボットは、段ボール箱をつぶさず一つ一つ丁寧に運んでおり、精密性もまたとてもすごいことがわかった」「人が近づくと自動で止まった」など、いろいろなロボットを通して発見があったようです。
塗装体験コーナーも
塗装用ロボットの展示のほか、ロボットで色を塗る塗装体験のできるコーナーもあり、生徒たちが挑戦。トリガーを引くとスプレーから塗料が出て色を塗るなど、コントローラーを使ってロボットを操作します。「コントローラーと連動して動かせるロボットに衝撃を受けた」「ロボットに動きを教えるには大量の知識が必要だと思っていたが、直感でできるものがあると知った」「ゲームみたい!」と楽しんでいました。
見学を終えて
見学前と後で変わったイメージ
見学前にロボットに対して抱いていたイメージが、見学後に変わったという生徒もいます。
・無機質、不気味
↓
・親近感がわいた。かっこよかった。
・人ができることをずっとやり続ける。
↓
・人では時間がかかることがロボットでは効率よくできる。
・パーツを組み立てることしかできない。
↓
・塗装や溶接もできて便利。重たいもの、人が一気に運べないものを運ぶことができる。
そのほか、「想像よりもできることが増えていて、先端の技術という感じ」「アトラクションに乗った気分でワクワクした」「人とロボットが共存していく未来がすぐ目の前に来ているので、時代に置いていかれないようにしたい」という意見や、「カワサキのバイクに乗ってみたいと改めて思った。これからも新しいものを作っていってください」といった高校生らしい感想も聞かれました。
「普段は生で見られないロボットをたくさん見られて、感動した」という高校生たちにとって、川崎重工の見学はまさに「百聞は一見に如かず」。今と未来を考える機会になったようです。
関連リンク
ロボメイツMAGAZINE>学校紹介>神戸市立神戸工科高等学校のページ
川崎重工業株式会社 コーポレートサイト(以下、外部サイト)
川崎重工の産業用ロボット
神戸市立神戸工科高等学校